【kintone】1年間、非ITがkintoneを使って分かったこと

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1年間kintoneを使ってみて出来ること・できないことが分かりました。カスタマイズもして
出来るだけ社内で実現しようとした結果分かったことがありました。

kintoneの正体

kintoneはあくまでwebデータベースであり、SFAではないということ。

これに尽きます。知っている人からすれば当たり前のことかもしれませんが、この事に
正しく気付くのに1年かかりました。
kintoneには得意なこと・不得意なことがあり、すべての業務にフィット
するわけではないということです。SFAのようにパッケージングされておらず1から作成する
ため導入初期には気づきにくいことでした。

社内で求められたこと、出来たこと・出来なかった事

※営業部でのお話です。全社的なフルスクラッチで作成された社内システムはありましたが
 複数部署あったため、当部署では要件として満たされるものではありませんでした。

案件の共有

私の会社では、案件の獲得方法が複数の営業マンが案件に対して受注できるように
動く体制なので、案件情報の共有が最重要課題でした。いままでは横のつながりは希薄で
それぞれが個人商店のような営業スタイルであったため、案件終了後につながりに気づくことも
多かったです。

出来たこと

既存システムからExcelやCSVで出力し、kintoneに取り込むことによりすぐアプリを作成する
事が出来ました。案件活動については標準機能のコメント機能を使用することも検討しましたが
一覧性が悪くなるため、案件活動アプリを別途作成し、そちらと関連付けて運用しました。
共有自体は問題なくできました。また、情報の通知に関してはメールでは確認が面倒なので
slackチャンネルに通知できるようにしました。

出来なかったこと

モバイルでの使用が難しかったです。フィールドの数が増えるほど縦長になるため
情報量が多いと実用は困難でした。望みの画面にするにはカスタマイズが必要です。
また、javascriptでカスタマイズする場合にはPC用・モバイル用を別途作成する必要
があります。

案件に対してのタスク管理

前項の通り、案件共有は出来ずもし出来ていたとしても関係者が複数いたため
責任の所在がないがしろになりやすく、人任せでタスクとして認識できていない人も
いました。

出来たこと

案件アプリに担当者を追加し、期限を設定しました。プロセス管理は使いづらい&メール通知のみ
だったので採用は見送りました。リマインドはslackに通知し、GAS(GoogleAppsScript)で定期実行しました。メール通知で対応できない場合はハードルが上がります。

出来なかったこと

細かなワークフローが設定できませんでした。slack通知は便利な反面、複雑なタスク管理を
行う場合にはその分コード量が増え、私の技術では対応できませんでした。長期的に運用していく
ことを考慮すると出来るだけカスタマイズの量を減らし基本機能で運用は基本ですが
求められているものは満たせませんでした。

顧客情報と案件の紐づけ

名刺管理サービスは私の会社でも導入していましたが、あくまでも名刺の管理だけ。
そのサービスで名前や会社で検索すると情報が出てくるだけで、それ以外の機能は無し。
案件と結びつけることもしていませんでした。そのため顧客がどんな受注をしているかは
簡単に分かりませんでした。

出来たこと

定期的に名刺管理サービスからCSVで出力し、kintoneに取り込みました。顧客アプリを作成し
案件アプリと紐づけるために別アプリにしました。顧客ごとに案件を管理し、複数人で共有
出来るため便利になりました。

出来なかったこと

自動で最新の名刺に更新すること。kintoneで名刺情報を手動で管理するのは無理があるので
別サービスと連携させていますが、APIを用いて自動更新できない場合には手動作業が発生
します。CSVデータを扱う場合にはデータのクレンジング処理も必要ですし工数も取られます。
自動で更新させる場合にはAsteriaWorpDatespiderなどの連携ツールを用いるか
自作する必要があります。

見込み金額と確注金額の算出

案件にも金額の大小はもちろんありますが、それを意識して活動している人は少なかったです。
それを案件に対して概算金額と確注金額を把握し、コスト意識をつける必要がありました。

出来たこと

製品マスタを作成し、見込み金額・確注金額の算出が可能です。また、プラグインやカスタマイズにより複雑な計算式での算出が可能です。

出来なかったこと

リレーションによる更新。
kintoneのデータベースはアプリ毎にリレーションすることはできず、プラグインもしくは
カスタマイズで更新する必要があります。カスタマイズを重ねるとその辺も考慮してコードを
記述しなければならず初心者には厳しい内容でした。kintoneのアプリ構成上、アプリを細かく
作成し、関連付けるのが便利な使い方ですが、あくまで別アプリの内容は値を参照しているだけ
なので、別アプリの在庫や金額を更新する場合には配慮が必要です。

GoogleMAPでのマッピング

案件を管理する際に、マッピングされると日々の営業活動でも効率よく取り組めるため
機能を検討しました。

出来たこと

無料プラグインを用いて機能を実装しました。こちらで行ったことはGoogleMapsAPIの取得です。
ピンが100件までだったらこちらで対応できます。

出来なかったこと

100件以上のマッピング。
プラグインの仕様が100件以上はピンが表示されない仕様でした。こちらがマッピングする
レコード数がおよそ500件だったのでカスタマイズしました。こちらは私としては
難易度が高かったです。しかし、細かい絞り込み機能の実装は困難なため、ある程度のところで
妥協しました。

結局のところは

kintoneはExcelなどで管理しているデータを手軽にクラウド環境にできますが、あくまで
webデータベースの延長線上にあるものだと私は考えます。コミュニケーションや外部APIとの
やりとりなど機能は付属していますが、それらも痒いところに手が届かなかったり、非ITでは
カスタマイズが難しかったりと問題点も発生します。
SFAとして捉えずkintoneで出来ること・社内で求められているものを明確にしてから
導入するのが成功の秘訣だと思います。

改めてkintoneの魅力

kintoneのダメなところを記述しましたが、もちろん良いところもあります。

価格の安さ・導入のしやすさ

kintoneはユーザーあたり780円、カスタマイズをするなら1500円
有名なSFAであるsalesforce9000円~18000円!!!

価格差が凄いですよね。高価なSFAツールは沢山の事が出来る反面料金にも反映されています。
自分たちが使いたい機能がkintoneで済むのにsalesforceを使うのは無駄ですよね。

非ITへの配慮

kintoneはアプリの作成方法やカスタマイズのノウハウ情報がかなり多いです。
フォーラムに質問すればすぐ返答がもらえますし、javascriptに関しても順を追って学べます。
そのためサポート環境は十分に整っています。

まとめ

kintoneは現場がまだアナログ環境でそれらをクラウドで共有するには最適なツールです。
ある程度の事は実現できますが、営業ツールとして用いた場合には非ITでは限界を迎えます。
まずは低価格なkintoneで自社のワークフローを模索しつつ、社内でITツールの重要性が浸透したり
自社に必要な機能が明確になったら、他のSFAツールに移行するのもいいかもしれません。
現場で悩んだ経験や知識は絶対に無駄になりません。

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